生活の中で、花を飾るようにしている。
毎週月曜日、仕事帰りに駅のコンコースの花屋に寄る。
500円の小さい花束から、なるべく蕾の状態のものを選ぶ。
その小さい花束を片手に、帰りの夜道を歩いていると、週の始まりを感じる。
苦手だった月曜日が少しだけ楽しみになった。
家に帰ると食事を作る前に花を花瓶に移してやる。
食卓に花を添えると、質素な食事に色がつく。
朝、目がさめると自然と花が目に入る。
少しだけ蕾が膨らんだような、でもやっぱり変わっていないような。
微々たる変化を感じながら、水を変えてやる。
そんな毎日を繰り返していると、いつの間にか花が咲いている。
花が咲いた日は少しだけ豪華な食事を作る。
次の日にはもうしぼみ始めてしまうから。
最初で最後のその美しさを感じながら心の中でありがとうと呟いてみる。
一緒に過ごした数日の間に、どこか不思議な信頼が生まれて、声が聞こえる気がする。
金曜日にはもう弱ってしまう。
もう全て伝えたから、そうなったらキッパリと捨てる。
その代わり、週末を全力で楽しむ。
誰かが家にやってくる予定があれば、少しフライングして花を買う。
そういう時は、その人が好きそうな色を想像して、その色の花を2本買う。
茎はなるべく長めに残して、高さを楽しむ。
そしてまた月曜日がやってくると、小さい花束を買う。
その時は、いつもより部屋が華やかになる。
朝の花の世話が2倍になる。
2つの花瓶の水を変える時間を取れるくらい、ゆっくりと朝を迎える。
その週はなんとなくいい事が多くなるような気がする。
そのくらいの心意気で過ごしていた方が心が豊かになる。
花を飾るようになってから、季節を楽しめるようになった。
季節とともに花は巡る。
桜や梅の枝もの、ひまわりが6月の終わりから咲き誇っている。
梅雨にだけ咲くリシアンサス。ダリアだけの花束ものいい。
冬には大好きな蝋梅の花が咲く。小さく黄色い花を嗅ぐと、ほのかに甘い香りがかよう。
人に花を贈ることも増えた。
花言葉や本数は考えない。
なにが似合うかを楽しみながら想像する。
片手に花を持って街を足早に歩く。
喧騒を抜け、花を届けに会いに行く。

 

フレピュアの食べ方

タイトルとURLをコピーしました